▼ 当サイトの使い方
Acrobat、又はAdobe Readerを操作するDDEメッセージ・命令の一覧をプログラム・サンプルとともに解説しています。サンプルは判りやすいMicrosoft VBAを使用しています。VB、VB.NET、JavaScriptへの参考にもなると思っています。各DDEメッセージの一覧から該当命令(メソッド)をクリックするとその詳細が表示されます。
なお、当サイト情報はAcrobat SDKの情報を元に作成されています。しかし、サイト管理人が実際にテストした結果によりSDKとは違った解釈をしている所も多々あります。更に環境やバージョン等により結果が異なるかもしれません。その点は注意して下さい。
▼ はじめに
- DDEExecute 命令の問題点
- ExcelのVBA:DDEInitiate 命令の引数
- Acrobat:Toolbar and Toolbar Button Names 一覧
- Acrobat DDEはExcel VBAをサポート対象外か?
- 「Doc~」、「File~」メソッドの違いは?
- Acrobat DDEメッセージ・メソッドの最新情報を知りたい方は
▼ 以下のDDE Message はAcrobatアプリケーションの表示操作を扱う。
命令 | 解説 |
---|---|
AppExit | 全ての開いていたPDFファイルを閉じて、Acrobat (又はAdobe Reader) アプリケーションを終了します。 |
AppHide | Acrobat アプリケーションを最小化します。但し、タスクバーには表示されません。メモリ上にプロセスとして残るだけで、いつでも使用可能状態になっています。 注意① |
AppShow | Acrobat アプリケーションを最小化から元のサイズに戻して画面表示します。 注意① |
CloseAllDocs | 全ての開いていたPDFドキュメントを閉じます。 |
HideToolbar | Acrobatアプリケーションのツールバーを隠します。 注意① |
MenuitemExecute | Acrobatアプリケーションの指定されたメニュー項目を実行します。注意① |
ShowToolbar | Acrobatアプリケーションのツールバーを表示します。 注意① |
注意① : Adobe Reader では動作しません。
▼ 以下のDDE Message はPDFドキュメントの表示を制御します。
命令 | 解説 |
---|---|
DocClose | 指定したPDFドキュメントを閉じます。但し、PDFドキュメントが変更されていても保存はされません。 |
DocDeletePages | PDFドキュメントで指定されたページを削除します。 PDFドキュメントには少なくとも1ページがなければならないので、ドキュメントで全てのページを削除するという要求は無視されます。注意① |
DocInsertPages | PDFドキュメントの指定されたページ後に別のPDFドキュメントを挿入します。注意① |
DocOpen | Acrobat (又はAdobe Reader) を元のサイズに戻して、同時にPDFファイルも表示します。 |
DocReplacePages | Acrobat 指定PDFドキュメントでソースPDFドキュメントからの指定されたページを使用することでページの置き換えを行います。注意① |
DocSave | 指定されたPDFファイルを保存します。PDFファイルが変更されていればその状態で保存されます。注意① |
DocSaveAs | 指定されたPDFファイルを名前を付けて保存します。同じPDFファイルへの保存も来ます。保存時にはPDFファイルの最適化(サイズの縮小化)がされます。注意① |
DocSetViewMode | ナビゲーションタグをブックマーク、サムネイル画像、ドキュメントのみ表示に変更します。注意① |
FileOpen | 指定されたPDFドキュメントを開いて、表示します。複数のPDFファイルが既に開くいているのなら、最前列に表示します。 |
FileOpenEx | 指定されたPDFドキュメントを開いて、画面表示します。複数のPDFファイルが既に開くいているのなら、最前列に表示します。 FileOpenメソッドとの違いは、PDFドキュメントが開き終わるまで待ちません。直ぐに次の命令を実行します。 |
注意① : Adobe Reader では動作しません。
▼ 以下のDDE Message はPDFドキュメントの印刷を扱います。
命令 | 解説 |
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DocPrint | PDFファイルの印刷範囲ページをしていして、印刷ダイアログボックスを表示せずに印刷します。印刷時は印刷範囲に収まるようにサイズ変更されて印刷されます。 ※使用上の注意事項が有り。注意① |
FilePrint | PDFファイルを画面にオープン表示して、印刷ダイアログボックスを表示します。印刷ダイアログボックスを閉じない限り、次の命令は実行しません。 |
FilePrintEx | PDFファイルを画面にオープン表示して、印刷ダイアログボックスを表示します。印刷ダイアログボックスを表示すると、印刷に関係無く次の命令は直ちに実行されます。高速処理に向いています。 ※使用上の注意事項が有り。 |
FilePrintSilent | PDFファイルの全ページを印刷します。印刷ダイアログボックスは表示しません。印刷時は印刷範囲に収まるようにサイズ変更されて印刷されます。なお、印刷が終了するまで次の命令には行きません。 |
FilePrintSilentEx | PDFファイルの全ページを印刷ダイアログボックスを表示せずに印刷します。印刷が始まらなくても直ぐに次の命令を実行します。※使用上の注意事項が有り。 |
FilePrintTo | PDFファイルを画面表示せずに、印刷ドライバー名と印刷ポート名を指定して全頁印刷します。印刷が開始されるまで次の命令は実行されません。印刷時は印刷範囲に収まるようにサイズ変更されて印刷されます。 |
FilePrintToEx | PDFファイルを画面表示せずに、印刷ドライバー名と印刷ポート名を指定して全頁印刷します。印刷の開始に関係無く直ちに次の命令は実行されます。印刷時は印刷範囲に収まるようにサイズ変更されて印刷されます。大量のPDFファイルの高速印刷処理に向いています。※使用上の注意事項が有り。 |
注意① : Adobe Reader では動作しません。
▼ 以下のDDE Message はPDFドキュメントの視点を制御します。
命令 | 解説 |
---|---|
DocGoTo | 指定されたページに移動します。 |
DocGoToNameDest | 命名された頁に移動します。 |
DocPageDown | 前方に1スクリーン分画面をスクロールします。注意① |
DocPageLeft | 文書表示の左右スクロールバーを左にほんの少しスクロールします。よって、文書画面は右に移動します。 注意① |
DocPageRight | 文書表示の左右スクロールバーを右にほんの少しスクロールします。よって、文書画面は左に移動します。 注意① |
DocPageUp | 後方に1スクリーン分画面をスクロールします。注意① |
DocScrollTo | 現在のページの視点を指定された上下左右(X,Y)にスクロールします。注意① |
DocZoomTo | 現在表示されているPDFドキュメントの表示方法をパーセント、幅に合わす、ページ全体、描画領域の幅に合わせて、などに指定をして表示する様にします。注意① |
注意① : Adobe Reader では動作しません。
▼ 以下のDDE Message は探索に使用されます。
命令 | 解説 |
---|---|
DocFind | PDFファイルから文字列の検索結果を一覧表示します。 このコマンドは複数のPDFファイルの同時検索は出来ません。注意① |
注意① : Adobe Reader では動作しません。
▼ 以下はAdobe Readerで使用できるDDE Message だけです。 ▼
命令 | 解説 |
---|---|
AppExit | 全ての開いていたPDFファイルを閉じて、Acrobat (又はAdobe Reader) アプリケーションを終了します。 |
CloseAllDocs | 全てのPDFドキュメントを閉じます。 |
DocClose | 指定したPDFドキュメントを閉じます。但し、PDFドキュメントが変更されていても保存はされません。 |
DocGoTo | 指定されたページに移動します。 |
DocGoToNameDest | 命名された頁に移動します。 |
DocOpen | PDFドキュメントを開きます。 |
FileOpen | 指定されたPDFドキュメントを開いて、表示します。複数のPDFファイルが既に開くいているのなら、最前列に表示します。 |
FileOpenEx | 指定されたPDFドキュメントを開いて、画面表示します。複数のPDFファイルが既に開くいているのなら、最前列に表示します。 FileOpenメソッドとの違いは、PDFドキュメントが開き終わるまで待ちません。直ぐに次の命令を実行します。 |
FilePrint | PDFファイルを画面にオープン表示して、印刷ダイアログボックスを表示します。印刷ダイアログボックスを閉じない限り、次の命令は実行しません。 |
FilePrintEx | PDFファイルを画面にオープン表示して、印刷ダイアログボックスを表示します。印刷ダイアログボックスを表示すると、印刷に関係無く次の命令は直ちに実行されます。高速処理に向いています。 ※使用上の注意事項が有り。 |
FilePrintSilent | PDFファイルの全ページを印刷します。印刷ダイアログボックスは表示しません。印刷時は印刷範囲に収まるようにサイズ変更されて印刷されます。なお、印刷が終了するまで次の命令には行きません。 |
FilePrintSilentEx | PDFファイルの全ページを印刷ダイアログボックスを表示せずに印刷します。印刷が始まらなくても直ぐに次の命令を実行します。 |
FilePrintTo | PDFファイルを画面表示せずに、印刷ドライバー名と印刷ポート名を指定して全頁印刷します。印刷が開始されるまで次の命令は実行されません。印刷時は印刷範囲に収まるようにサイズ変更されて印刷されます。 |
FilePrintToEx | PDFファイルを画面表示せずに、印刷ドライバー名と印刷ポート名を指定して全頁印刷します。印刷の開始に関係無く直ちに次の命令は実行されます。印刷時は印刷範囲に収まるようにサイズ変更されて印刷されます。大量のPDFファイルの高速印刷処理に向いています。※使用上の注意事項が有り。 |
<動作確認環境>
- WindowsXP + SP3 + WindowsUpdate
- Adobe Acrobat Pro 7.0.8 + Office Pro 2003
- Adobe Acrobat Pro 8.1.4 + Office Pro 2003
- Adobe Acrobat Pro 9.1.0 + Office Pro 2003
- Adobe Reader 8.1 + Office Pro 2003
- Adobe Reader 9.1.0 + Office Pro 2003
<サイト管理人の独り言>
- 2009/04/01 10:19 1年半ぶりに見直しました。
以前は見えていなかった部分が見えてきて、やっと全てのメソッドの再検証が出来ました。
また、Doc~とFile~メソッドの違いの詳細を調べましたが、違いが無い事も判りました。
何なんでしょうね? - 2009/4/29 13:46 Adobeも脆弱性の情報をキャッチ。
Adobe ReaderとAcrobatの現行バージョンである9.1と8.1.4、7.1.1までの全バージョン。 - 2009/12/13 22:19 サイトの移動が完了しました。